月亭方正さんといえば、お笑い芸人から落語家に転身し、現在は上方落語界で活躍する人気噺家として知られています。
しかし、「月亭方正は真打なのか?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
実は、この質問には意外な真相が隠されています。
今回は、月亭方正さんと真打の関係、そして上方落語界での彼の地位と活躍について詳しく見ていきましょう。
月亭方正は真打なのか?上方落語界の特殊事情

結論から言うと、月亭方正さんは「真打」ではありません。
しかし、これには重要な理由があります。
上方落語界には、江戸落語(東京の落語)のような明確な階級制度が存在しないのです。
江戸落語では、「前座」→「二つ目」→「真打」という階級制度があり、平均12年以上の修行を経て真打に昇進します。
一方、上方落語では基本的にこうした階級制度がなく、「真打」という呼称自体が存在しません。
真打ち制度は、現在江戸落語にしかない格付けシステム。入門後、見習い修業を経て「前座」となり、3~5年で「二ツ目」に上がる。その後10年ほどで「真打ち」に昇進すれば、寄席のトリを勤めることができるほか、「師匠」と呼ばれて弟子を取ることもできる。
出典:読売新聞
そのため、月亭方正さんが「真打昇進」していないのは、制度上の理由によるものなのです。
月亭方正の落語家としての経歴と実力

月亭方正さんの落語家としての経歴を見てみましょう:
- 2008年5月11日:月亭八方に入門し、「月亭方正」の名を許される
- 2008年12月8日:京橋花月にて初めて高座に上がる
- 2009年12月:上方落語協会に加入
- 2013年1月1日:それまでの芸名「山崎邦正」から「月亭方正」に完全改名
- 2021年4月20日:月亭柳正を弟子に取る
月亭方正さんは2008年に入門してから15年以上の修行を積んでいます。
さらに、2021年には弟子を取るなど、実力と経験を着実に積み重ねてきました。

上方落語界における月亭方正の現在の地位

上方落語界では、弟子を取ることができるかどうかが実質的な「師匠」の基準となっています。
月亭方正さんは既に弟子を取っていることから、東京の落語界で言えば「真打」に相当する立場と考えられています。
バラエティ番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)に出演した際に、初の弟子を取ったことを告白
出典:NEWSポストセブン
現在の月亭方正さんの活動は多岐にわたります:
- 全国各地での落語会・高座への出演
- 月亭一門会や師匠・月亭八方との親子会
- 「月亭方正・十番勝負」などの勉強会
- 天満天神繁昌亭の朝席・昼席・夜席などへの出演
- 「落語道」というYouTubeチャンネルの運営
また、テレビ出演も多く、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」や「お笑いワイドショー マルコポロリ!」などの人気番組に定期的に出演しています。
2024年5月10日には、大阪・なんばグランド花月(NGK)で「噺家生活15周年記念 月亭方正独演会」を開催し、落語家として15年の節目を迎えました。
大阪・なんばグランド花月(NGK)で、「噺(はなし)家生活15周年記念 月亭方正独演会」を行った
出典:スポーツ報知
まとめ
月亭方正さんは、上方落語界の特殊事情により「真打」という称号は持っていませんが、実質的には真打に相当する地位を築いています。
15年以上の修行、弟子の育成、全国での高座、テレビ出演など、幅広い活動を展開し、上方落語界で重要な位置を占める噺家として認められています。
お笑いタレントから落語家への転身という珍しい経歴を持ちながら、着実に実力を磨き上げてきた月亭方正さん。
今後も彼の活躍から目が離せません!